少しずつ木々が鮮やかなグラデーションに染まり、足元でカサカサと乾いた葉っぱが鳴るこの季節は、なんだか歩いているだけでどこか優しい気持ちになりますよね。お気に入りのライフスタイル雑貨のページを眺めていたときに、そんな秋の一番温かい空気感をそのまま机の上に運んできてくれるような、とってもキュートなイラストに出会いました。黄金色に色づく豊かな森の片隅を舞台に、自分の体と同じくらい大きな大きなドングリや松ぼっくりを両手でギュッと大切そうに抱きしめている、小さなリスが主役の作品です。
このデザインの何より心が和むポイントは、大きな宝物を前にして、カメラに向かってニッコリと優しく微笑みかけているような、リスの無邪気で愛らしい表情です。リスのふさふさとした大きなしっぽはもちろん、周りに描かれた美しく葉を広げた植物や、森の自然なモチーフが、すごくクリアで均一なタッチで画面の隅々まで丁寧に描き込まれています。「こんなにたくさん美味しいものを見つけたよ!」「これからみんなで一緒に食べようね」なんて、森の小さな住人たちの楽しげな内緒話が今にも耳元に届きそうなストーリー性があり、白い画面を前にどんな色彩を重ねていこうかと想像するだけで、張り詰めていた気持ちがじんわりと丸くほどけていきます。
この豊かな大地の恵みに満ちたメルヘンの世界に自分だけの感性を吹き込んでいくなら、今回は「秋の深みと毛並みのぬくもり」をテーマに、温かみのあるアースカラーを何層も重ねていくような、少しこだわったカラーアプローチを試してみるのが面白そうです。例えば、一番の主役であるリスのふさふさした柔らかな質感を表現するときは、いきなり一色の茶色でベタ塗りしてしまうのではなく、まずはベースに薄いアプリコットやミルクティーベージュをふんわりと敷いておきます。その上から、体の丸みやしっぽの毛並みに沿って、少し赤みのあるシナモンブラウンや温かみのあるココア色を何度も優しく重ねてみてください。この細かな色彩のレイヤーを作ることで、ぬいぐるみのようなどこか素朴で柔らかい質感が自然と画面に浮き上がってきます。
リスのベースができたら、彼が抱えている大きなドングリや松ぼっくりには、ツヤ感を意識した色彩を効かせてあげましょう。ドングリの表面に、あえて光が当たっているような白い隙間をほんの少し残しながら、深いマロンブラウンやゴールドに近い山吹色を乗せてあげると、今まさに収穫してきたばかりのような瑞々しさが劇的にアップします。背景の葉っぱや森の景色をお好みのオリーブグリーンやテラコッタ(赤茶色)で静かにまとめてあげれば、手前の可愛いキャラクターが主役としてパッと前に引き立ち、自分だけの特別な秋の絵本が完成しますよ。


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