ジリジリと暑い夏の軒下がり、お家の軒先や縁側にコロンと吊るされて、涼しげな緑の葉っぱをたくさん茂らせている「釣りしのぶ(吊り忍)」。風が吹くたびにチリンと優しく鳴る風鈴の音と一緒に、見てるだけでなんだか少し涼しい気持ちにさせてくれる、日本の伝統的な夏の園芸を瑞々しい線画として写し取った特別なイラストをご紹介します。
美しく並ぶ障子戸や木造の頑丈な柱をはじめ、縁側から覗く釣りしのぶの丸い可愛いシルエット、そして和室の奥にひっそりと佇む懐かしい調度品のディテールなど、1枚の画面の中に夏の日の穏やかな時間を凝縮しました。今回は、そんな和室の夕涼みスケッチの魅力や、お家で高原のような涼しげな風を感じながら楽しく色をのせていくための塗り方のアイデアをおしゃべり感覚でゆる〜くお届けします!
しのぶの葉っぱが細かすぎる?和の佇まいを表現するためのちょっとしたウラ話
このイラスト、じっくり眺めていると一番の注目ポイントは、画面の真ん中でゆらゆらと揺れる「釣りしのぶのモコモコとした丸みと、和室全体の引き締まったバランス」をどんな色彩で染めていくかなんです。
ただの丸い塊を機械的に適当に塗りつぶしてしまうと、なんだかただの苔玉みたいに見えてしまって、しのぶの細かくて繊細な葉っぱが持つあの涼しげな質感がちょっぴりもったいない印象になっちゃうんですよね。そのため、葉の集まりを塗るときは、お好みのみずみずしい黄緑色をベースにしつつ、影になる奥の部分に向かって深い深緑やエメラルドグリーンを細かく重ねてあげるのがおすすめです。
これだけで、夏の強い日差しを浴びて青々と茂っている植物の生命力が手のひらの上で生き生きと表現できて凄く綺麗ですよ。さらに、背景の障子戸に淡いグレーの影をそっと添えて、手前の和室の柱を落ち着いたブラウンでカチッと塗ってあげると、軒下の明るい緑とのコントラストがパッと引き立ち、日本の伝統的な家屋ならではの風流な空間が完成します。
全体がすごく温かみのある洗練されたデザインにまとまっていて、見つめているだけで、静かな縁側に腰掛けて冷たいお茶を飲んでいるような、ホッとする気分にさせてくれます。
このイラストは、日本風の古い建築や和風のインテリアをのんびり眺めるのが好きな方はもちろん、自宅の庭やベランダでガーデニングを楽しまれている方に、ぜひ手にとって遊んでいただきたいなと思っています。
丸い植物のシルエットに、自分だけの涼しげなトーンを少しずつ重ねていく時間は、まるで夏の和室に飾る新しいインテリアを自分の手で丁寧に手入れしているかのような、心がのんびり洗われていく心地よさをもたらしてくれます。慌ただしい毎日のちょっとしたリフレッシュとして、風に揺れてチリンと鳴る音を頭の中に思い浮かべながら、どこか懐かしい緑の景色にゆったりと浸る特別な時間を満喫してくださいね。


コメント